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チリメンジャコとシラス干し

質 問
チリメンジャコとシラス干しの違いは・チリメンジャコの原料は何か

回 答
カタクチイワシやマイワシの仔・稚魚(後期仔魚期から稚魚期にかけてのもの)を食塩水中で短時間煮熱して乾燥させた製品を、関東ではシラス干し、関西ではチリメンジャコと呼んでいる。一般的に、シラス干しは生乾きで、チリメンジャコはよく乾燥している。しかし最近では、あまり厳密には区別されていないようである。
全く乾燥しないものは「釜あげ」と呼ばれる。

解 説
 シラスとは、体が透明で細長い、カタクチイワシ、マイワシおよびウルメイワシなどのイワシ類の後期仔魚期あるいはもう少し成長した稚魚期までの総称である。イワシ類だけでなく、同じような形態と生態を持つエソ類、イカナゴ類、ウナギ類などの仔・稚魚もシラスと呼ばれる(石山、1950;沖山、1979)。
 2000年の日本沿岸でのシラス漁獲量(カタクチイワシ・マイワシ・ウルメイワシを区別していない)は74581トンで、兵庫・愛媛・沖縄・静岡・愛知・徳島・和歌山などが主な産地。カタクチイワシのシラス(カタクチシラスと呼ばれる)は春から秋まで高水温期に、マイワシとウルメイワシのシラス(マシラスとウルメシラス)は冬期に多い。静岡県や愛知県などで漁獲されるシラスは、冬から春にかけてはマシラス、春から秋にかけてはカタクチシラスである。
 漁獲されるシラスは全長10〜40mm、多くは20mm前後である。目合(めあい)の小さい船曳網、ぱっち網、地曳網で漁獲される。
 最近、国内産の漁獲が減少したため、輸入も多い。1997年の輸入量は7712トンで、インドネシア(約50%)のほか、中国、タイ、ベトナム、韓国などから輸入されている。ほとんどがカタクチイワシ(の乾燥品)(水産貿易統計では「カタクチイワシ調製品」)として冷凍で輸入されているが、カタクチイワシ科の複数の種が混ざっていると思われる。

参考文献
芦澤正和ほか(監). 1995. 食品図鑑. 女子栄養大学出版部, 東京.
石山礼蔵. 1950. イワシ類シラスの研究. 水産研究誌, 40(2):1-22.
岸田 透・須田真木. 1998. シラス資源. p.19-26. 渡邊良朗・和田時夫(編). マイワシの資源変動と生態変化. 恒星社厚生閣, 東京.
農林水産省統計情報部. 2002. 平成12年漁業・養殖生産統計年報.
落合 明・田中 克. 1986. 新版魚類学(下)改訂版. 恒星社厚生閣, 東京.
沖山宗雄. 1979. 稚魚分類学入門. 3.イワシ型変態と近似現象. 海洋と生物, (3):61-66
渡邊良朗. 1995. マイワシ資源の現象と魚種交替. p.97-112. 谷内 透・平野禮次郎(編). 海の生産力と魚. 恒星社厚生閣, 東京.
輸入食品事典研究会(編). 1998. 改訂版 品目別輸入食品事典. サイエンスフォーラム, 東京.

(注・提供資料から一部アレンジ)
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