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ランプフィッシュ

質 問 ランプフィッシュとは何か。/イミテーションキャビアに使われている卵は何の卵か。

回 答 ランプフィッシュはダンゴウオ科の魚。ヨーロッパから北米東岸に分布し、腹部の吸盤で岩などについている。身は軟らかいが食用となる。卵はキャビアの代用品に使われている。

解 説 ランプフィッシュはカサゴ目ダンゴウオ科の魚である。日本に分布するダンゴウオの仲間は、ほとんどが体長数cmの小型の魚であるが、ランプフィッシュは50cm以上になる。堅くて厚みがある皮には大きな骨質の突起が3列にならび、その間に小さな突起がある。腹鰭(はらびれ)は変形して大きな吸盤になっている。体色はふつう灰色から緑灰色であるが、繁殖期には雄は赤みがかる。
 ヨーロッパ北西部のビスケー湾以北、北海から白海、アイスランドからグリーンランド南部、北米のメリーランド州からハドソン湾に分布する。水深20〜200mの石や堅い海底にすむが、中層を泳ぐこともある。2〜5月に沿岸の浅所でペアを作り、直径約 25 mmの卵を10万〜35万粒産む。雄が卵を保護する。稚魚は海藻の間にすみ、1年で15〜30cmに成長する。成長とともに深場に移り、3〜5年で成熟する。主に小型の甲殻類やクラゲを食べる。
 春に定置網や刺網で漁獲される。北欧では食用とされ、生鮮、塩蔵または燻製で出荷される。アメリカではペットフードにのみ利用される。卵は塩漬けにされ、キャビアの代用品として販売される。卵は本来、緑、褐、橙、赤色など個体によって様々なので、黒く着色される。
 ランプフィッシュは英名のLumpfishからである。Lumpsucker(sucker は吸盤を持つ魚)とも呼ばれる。和名にはヨコヅナダンゴウオ(阿部,1977)とセッパリダンゴウオ(金山,1994)がある。市場ではふつうランプフィッシュと呼ばれる。
 日本国内でキャビア(チョウザメの卵の塩漬)の代用として販売されているもののほとんどはランプフィッシュの卵である。2000年に日本に輸入されたキャビアとその代用品は796トンであった。そのうち70%以上がランプフィッシュの卵と思われる。 主生産国はデンマークである。なお価格はキャビアが1kgあたり4万〜6万円であるのに対し、ランプフィッシュの卵は240円とたいへん安価である。

参考文献 阿部宗明. 1977. ヨーロッパの魚. 妹尾泰然・野田健一(編). 新独和辞典. 大学書林, 東京.
おさかな普及センター資料館. 1999. おさかな情報 No.8.
金山 勉. 1994. セッパリダンゴウオ. p.174. 岡村 収ほか(編). グリーンランド海域の水族. 海洋水産資源開発センター, 東京.
水産庁加工流通課. 2000. 水産貿易統計 平成12年.
Leim, A.H. and W.B.Scott. 1966. Fishes of the Atlantic coast of Canada. Fisheries Reseach Boad of Canada Bull. No. 155.
Muus, B.J. and J.G.Nielsen. 1999. Sea fishes. Scandinavian Fishing Year Book, Hedehusene.
Sternin, V. and I.Dore. 1993. Cavier-the resource book. Cultura, Moscow.

(注・提供資料から一部アレンジ)
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